どうも、もももです。
以前紹介したファンクションブロック(以下FB)について、実際に機能を作成してみたいと思います。
今回はアラーム条件のONでアラーム出力/ブザー出力を行うアラーム回路の挙動をFBで標準化します。
アラームの内容は
- Error:異常
- Warning:警告
の2種類について考えていきます。
Error(異常)の詳細
- 異常条件のONでアラーム出力ON
- 異常条件のOFF かつ リセット指令の入力でアラーム出力OFF
- アラーム出力ONにあわせてブザー出力ON
- アラーム出力のOFF または ブザー停止指令のONでブザー出力OFF
Warning(警告)の詳細
- 警告条件のONでアラーム出力ON
- 警告条件のOFFでアラーム出力OFF
- アラーム出力ONにあわせてブザー出力ON
- アラーム出力のOFF または ブザー停止指令のONでブザー出力OFF
本来は上記2つのFBをそれぞれ作成した方が分かり易いと思いますが、アラームのレベルを切替えれるようにしたいという要望があったため、1つのFBで引数の状態に応じてアラームレベルを切換えられるよう、2つをまとめたFBとします。
前提条件
本稿は以下環境を元に作成します。
- KV STUDIO:Ver11
- 使用機種(PLC):KV-8000
※KV STUDIOのシミュレーション機能を用いて動作確認
FB作成
引数及びローカル変数の設定
引数及びローカル変数は以下を設定します。
入力はアラーム条件、リセット指令、ブザー停止指令に加えてアラーム状態の切り換え信号(デフォルトでError)を設定し、アラーム状態とブザー状態が出力されます。
ラダー
・アラーム – Error(異常)回路(2~3行目)
「アラーム条件入力」がONすると「アラーム出力」がONして自己保持がかかります。
「アラーム条件入力」のOFF かつ「アラームリセット入力」のONで「アラーム出力」がOFFします。
・アラーム – Warning(警告)回路(4~5行目)
「アラーム条件入力」の立上りパルスで「アラーム出力」がONして自己保持がかかります。
「アラーム条件入力」のOFFで「アラーム出力」の自己保持が解除されOFFします。
・ブザー回路(7~9行目)
「アラーム出力」がONの間「ブザー出力」がONします。
「ブザーストップ入力」のONで「ブザー停止中」の自己保持がかかり、「アラーム出力」がONしていても「ブザー出力」がOFFします。
動作確認
使用デバイス一覧
今回は下記のデバイスを使用します。
Error(異常)/Warning(警告)の発生条件、発生中状態、ブザー状態とリセット指令、ブザー停止指令を設定しました。
ラダー
FBを設置して上図のように引数を設定しました。
上図ではFB引数の「warningEnabled」に常時ON/OFFを指定していますが、アラームレベルを切替えたい場合は専用の接点(a:警告 b:異常)を準備して接続して下さい。
動作確認
シミュレータ&リアルタイムチャートモニタで関係入出力の関係を確認しました。
Error(異常)についてはチャートより以下が確認できます。
- アラーム1発生(R001)のON → アラーム1発生中(MR001)とブザー発音中(MR101)がON
- アラーム1発生(R001)のOFF かつ リセット指令(R010)のON → アラーム1発生中(MR001)がOFF
- ブザー停止指令(R011)のON → ブザー発音中(MR101)がOFF
Warning(警告)についてはチャートより以下が確認できます。
- アラーム2発生(R002)のON → アラーム2発生中(MR002)とブザー発音中(MR102)がON
- アラーム2発生(R002)のOFF → アラーム2発生中(MR002)とブザー発音中(MR102)がOFF
- ブザー停止指令(R011)のON → ブザー発音中(MR102)がOFF
まとめ
今回はアラーム条件のONでアラーム出力/ブザー出力を行うアラーム回路の挙動をFBで標準化しました。
FBの概要ついては下記を参照下さい。
下記では今回のFBを用いてアラーム制御回路を作成しました。
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